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データで見る正直堂 ─ Steam スコアだけでは見えない『7 本のねじれ』

正直堂がキュレーションした 20 タイトルを集計すると、20 本中 18 本が Steam 90% 以上に団子状に集中していました。Steam スコアだけでは差がつかない ─ その先で深層スコアと日本語対応が描き出す『ねじれ』を、自社データで正直に分析します。

データで見る正直堂 ─ Steam スコアだけでは見えない『7 本のねじれ』

正直堂はこれまで、Steam スコア・深層スコア(レビュー本文から AI が読み取る「面白さの実感」)・日本語対応の 3 軸でインディーゲームを分類してきました。記事が 7 本そろい、キュレーションも 20 タイトルに達したいま、その 20 本を集計するとサイトの主張が数字で裏づけられるのかを、自社データで正直に確かめてみます。

この記事の前提(お読みください): 以下の数値は、正直堂が独自に選んだ 20 タイトルを 2026 年 6 月時点で集計したものです。Steam 全体の統計ではなく、あくまで当サイトのキュレーション標本です。Steam スコアは Steam の公開レビュー肯定率、深層スコアはレビュー本文を AI(Claude)で分析した 0〜1 の内部指標です(算出の考え方は Steamの『好評』、本当に好評ですか?、AI 分析の限界は このサイトについて免責事項 を参照)。

1. Steam スコアは「ほぼ全部 90% 以上」── 数字は団子になる

まず Steam スコア(肯定率)だけを並べてみます。

  • 20 本中 18 本が Steam 90% 以上
  • 20 本中 13 本が Steam 95% 以上
  • 中央値は 96%、最低でも 83%

つまり、当サイトが「紹介する価値がある」と判断したタイトルは、Steam スコアで見るとほとんどが「非常に好評」〜「圧倒的に好評」の帯に団子状に集中します。これは裏を返せば、Steam スコアだけを見ても、20 本のあいだにほとんど差がつかないということです。「95% だから買い」「97% だからもっと買い」と数字を比べても、実用的な判断材料になりにくいのが実態でした。

正直堂が「Steam の数字だけでは足りない」と言い続けてきた理由は、まさにここにあります。良作の Steam スコアは高い位置に密集してしまい、解像度が足りないのです。

2. 深層スコアで、はじめて差がつく

同じ 20 本を深層スコア(0〜1 の内部指標)で見ると、分布はぐっと広がります。当サイトの標本では、深層スコアはおおよそ 0.6 台から 0.95 までばらつきました。Steam スコアが 90% 台に密集していたのに対し、深層スコアは上下に広く散らばるのです。

この「散らばり」こそが、正直堂のマトリクスが 4 象限に分かれる理由です。横軸(Steam スコア)では団子だったタイトル群が、縦軸(深層スコア)を足すことで上下に分離し、「そのまま神ゲー」「隠れた名作」「期待値注意」「クセあり」へと分かれていきます。

実際、20 本の象限分布は次のようになりました。

| 象限 | タイトル数 | 意味 | |------|:---:|------| | ✨ そのまま神ゲー | 10 | Steam 高 × 深層 高 | | 💎 隠れた名作 | 4 | Steam やや控えめ × 深層 高 | | ⚠️ 期待値注意 | 3 | Steam 高 × 深層 やや低め | | 🎯 クセあり | 3 | Steam 控えめ × 深層 やや低め |

半分(10 本)は「数字も実感も高い」素直な名作でした。しかし残りの半分は、Steam スコアと深層スコアが同じ方向を向いていないタイトルです。

3. 注目は「7 本のねじれ」── 数字と実感が食い違うタイトル

20 本のうち、Steam スコアと深層スコアが逆方向に振れている「ねじれ」タイトルは 7 本ありました。全体の 3 分の 1 強です。ここが、正直堂がいちばん役に立つ領域です。

ねじれ A:Steam は控えめ、でも深層は高い(隠れた名作・4 本)

Sunless Sea / The Banner Saga / Citizen Sleeper / Black Book の 4 本は、Steam スコアが 95% 未満とやや地味です。Steam の数字だけで足切りすると見落としますが、レビュー本文では深く愛されており、深層スコアは高く出ます。「数字が地味だから」とスルーすると損をするタイプです(詳しくは 『隠れた名作』 4 選)。

ねじれ B:Steam は高い、でも深層はやや低め(期待値注意・3 本)

Noita / Caves of Qud / Baba Is You の 3 本は逆に、Steam 95% 以上の高評価でありながら、深層スコアはやや下がります。高難度・理不尽さ・情報量の壁など、「評価の数字には表れにくい人を選ぶ要素」があるためです。高評価を真に受けて買うと、人によっては合わないタイプです(詳しくは 『期待値注意』3 選)。

この 7 本は、Steam スコアだけを見ていたら判断を誤るタイトルです。20 本中 7 本、つまり 3 本に 1 本以上でこの「ねじれ」が起きていた、というのが当サイトの標本から見えた事実でした。

4. もうひとつの軸 ── 日本語対応の地図

3 つめの軸、日本語対応でも 20 本を見てみます。当サイトのドット色基準で分類すると、次のようになりました。

  • 🟢 日本語対応(しっかり): 14 本
  • 🟡 部分的・限定的: 2 本
  • 🔴 日本語非対応: 4 本

ここで一つ、はっきりした傾向が出ました。🔴(日本語非対応)の 4 本は、いずれも「そのまま神ゲー」象限には入っていません。具体的には Dwarf FortressSunless SeaProject ZomboidCaves of Qud で、すべて「隠れた名作」「期待値注意」「クセあり」のいずれかに位置します。

これは「日本語がないから悪いゲーム」という意味では決してありません。むしろ深さや個性が際立つ作品ほど言語の壁が立ちはだかりやすく、日本のプレイヤーにとっては「実感」までの距離が遠くなりがち、という当サイトの見方と整合する結果でした。日本語対応を独立した軸として色分けしている理由は、ここにあります(詳しくは 完全日本語対応のインディーゲーム 5 選)。

5. まとめ ── だから「3 軸」で見る

20 タイトルの集計から見えたことを、3 つにまとめます。

  1. Steam スコアだけでは差がつかない ── 良作は 90% 台に団子状に集中する(18/20 が 90% 以上)。
  2. 深層スコアが差を作る ── 縦軸を足すことで、団子が 4 象限に分離する。とくに「ねじれ」7 本は Steam スコアだけでは判断を誤る。
  3. 日本語対応はもう一つの現実 ── 非対応タイトルは「そのまま神ゲー」には現れず、言語の壁が実感を左右する。

正直堂が「Steam スコア × 深層スコア × 日本語対応」の 3 軸にこだわるのは、この 3 つがそれぞれ違う情報を持っているからです。1 軸では団子、2 軸で分離、3 軸で「日本のあなたにとっての現実」が見えてきます。

全 20 タイトルの分布は、ゲーム一覧の正直堂マトリクス でそのまま確認できます。気になる象限は そのまま神ゲー / 隠れた名作 / 期待値注意 / クセあり のフィルタから絞り込めます。

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この分析は当サイトのキュレーション 20 タイトルを 2026 年 6 月時点で集計したものです。タイトルの追加・データ更新に応じて分布は変化します。「この観点でも集計してほしい」というご要望は お問い合わせ からお寄せください。

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